陳水扁前総統、身柄拘束について

　なんとも私の感情的には複雑なことになってしまっていますね。

陳水扁は、ご存知台湾の2008年5月20日まで2期、国際的に難しい立場にある台湾の総統を務めた人物ですね。

在任時代も、その前もずっと様々なトラブルに巻き込まれてきた人物でしたが、5/20の退任後に、検察当局が総統府機密費の指摘流用疑惑について調査を開始していました。その後8月にマスコミによりマネーロンダリング疑惑がすっぱ抜かれて、今回の拘束にと繋がっていますね。

拘束の理由は、在任中の総統府の外交に使うための機密費を流用し、海外（スイス）に送金したマネーロンダリングの疑惑です。

よく分からない部分としては、陳前総統の夫人がスイスにある家族名義の銀行口座に約22億円を送金していたと言う容疑もあります。これには、陳前総統は、関与していないとして、前述のマネーロンダリングの疑惑となったお金は、総統選挙などで余った資金だと、説明をして身の潔白を強調しています。以前にも在任中に、夫人が公金流用疑惑を持たれたこともあるなど、足の引っ張り合いが激しい部分はありました。

政治的迫害として無罪の主張をしていますが、私もその部分はあると思っていますが、その背後の大陸や国民党の動きが気になります。先月には、中国側の窓口のトップ陳雲林の来台を直前に大規模な反政府集会が行なわれて、李登輝先生は、現総統の馬英九の対中政策について「台湾の主権を矮小化して進めており、間違ったやり方だ。台湾は重大な危機にある」と政権批判を行っています。

相当に支持率が下がっている現総統ではありますが、対中譲歩が多すぎる点や、台湾と中国の関係を「地区と地区」と言う表現をするなどかなり危険な状態とも思えて、危惧しています。

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